香典返しののし紙、お礼状の文例とおすすめギフトを紹介 郵送する時のマナーを解説
故人に対して、はるばる遠方からお届け頂いたお香典。
お気持ちはとてもありがたく、通夜や葬儀の参列者と同様にご挨拶と感謝を込めて、丁寧にお礼の贈り物をお届けしたいですね。
そのような遠方のお相手へのお香典返しは、当日直接の手渡しではなく、後日郵送や宅配などで送ることが大半となります。
また、遠方から参列いただいた方に香典返しを渡す場合も、すべての方に手渡しすることは難しいので郵送などで送ることになります。
その他、家族葬などで、参列者以外から後日お香典を頂いた場合や、また最近増えている「当日返し」での金額が釣り合わず、追加で香典返しを送りたいということもあるかもしれません。
またコロナ禍での新しい生活様式として、できる限り対面の機会を減らしつつ、しっかりとお礼の気持ちは伝えるようにしたい……というケースもあるでしょう。
このように理由は異なりますが、香典返しを手渡しではなく送る場合の注意点は、どういったものでしょうか。
あて名の書き方、包装の仕方や方法、失礼のないマナー、お礼状はどうすればよいのかなど、いざとなると気になる事が多いものです。
この記事では、そういった疑問についてまとめて解説していきます。
香典返しの送り先・あて名の書き方
香典返しののし紙の書き方は、地域や宗教・宗派によっても違います。
以下に、それぞれののし紙の書き方を、表書き・名入れともにご紹介しましょう。
仏式(関東)の場合
・水引:黒白またはグレーの結び切り
・表書き(水引の上段):志
※仏式では、蓮の絵の入ったのし紙が使えます(それ以外の宗教では使えません)。
仏式(関西)の場合
・水引:黒白または黄白の結び切り
・表書き:志、または満中陰志
※同じく、蓮の絵の入ったのし紙が使えます(絵はあってもなくてもOK)。
※香典返しを贈る時期・タイミングは、四十九日後の忌明けからが目安として一般的です。
もし四十九日前に送るケースの場合は、「満中陰志」は使えません。
関西でも「志」を使うのが良いでしょう。
神式の場合
・水引:銀または白一色/銀白の結び切り
・表書き:偲び草/偲草
※蓮の絵の入ったのし紙は使用しません。
キリスト教式の場合
・水引:使わない、もしくは黒白の結び切り
・表書き:志、昇天記念(カトリック)、召天記念(プロテスタント)、感謝、記念品など
※蓮の絵の入ったのし紙は使用しません。
名入れの書き方は宗教にこだわらずに
どのような表書きであっても、名入れ(水引の下に書く名前)の書き方は共通です。
以下のいずれかとなります。
・喪主の氏名(フルネーム)
・喪家の姓のみ
・喪家名を「〇〇家」のように書く
いずれの場合も、香典返しに添える挨拶状・お礼状の差出人は、喪主の氏名(フルネーム)を書くのが一般的です。
香典返しを送る場合の注意点
表書き、名入れの他にも注意すべきポイントがありますので、詳しく解説します。
遠方の方から郵送でお香典を頂いた場合
遠方の方からお香典を頂いた場合は、まず電話でお礼をお伝えするようにします。
電話ではなかなかタイミングが合わないという場合は、はがきでご連絡するのが良いでしょう。
メールで済ませることは失礼に当たると考える方もいるので、注意が必要です。
連名でお香典を頂いた場合
香典返しを送る場合、連名でお香典を頂いたケースについてはどのような対応をすればいいのでしょうか。
香典がご夫婦やご家族で連名の場合
香典の名入れが世帯主の名前だけであれば悩むことはありませんが、故人との関係性によっては、香典をご夫婦やご家族の連名で頂くことがあります。
そのような場合でも、香典返しの名入れは「世帯主の名前」が一般的です。
ただ、郵送や宅配便で送る場合、送り先のあて名は、必ず夫婦や家族の連名にするよう注意しましょう。
香典が会社・職場で連名の場合
会社や職場の同僚などから、「社員一同」「〇〇部一同」などでお香典を頂くケースもあります。
そのような場合、本来ならお一人ずつに香典返しをするのが丁寧ですが、お一人あたりの金額がかなり少額になったり、個人名がわからなかったりということも。
その際は、職場の方々で分けやすい個包装の品物を選びお返しを送ることも、失礼ではありません。
香典が個人の連名の場合
友人などから連名でお香典を頂くケースもあります。
このような場合は、頂いた香典の額から個人の額を割り出し、香典返しの相場である半額もしくは3分の1目安の香典返しを準備し、個別に送るようにしましょう。
遠方に送る時も包装は同じ?
香典返しを手渡しにする場合と、郵送や宅配便で送る場合とでは、包装も同じで良いのかどうかも気になりますね。
ここでは、香典返しを送る場合の包装についての注意点を見ていきましょう。
送る場合は「内のし」が一般的
手渡しの場合は、誰から受け取ったものかすぐにわかるように、通常、包装紙の外側にのし紙を掛ける「外のし」が一般的といわれています。
ただ郵送や宅配便で送る場合は、万が一のし紙が汚れたり破れたりしないように、包装紙の内側にのしを掛ける「内のし」が基本です。
また、香典返しのような不祝儀の返礼は控えめがいいとして、「内のし」にするという考え方もあるようです。
ただ、近年はデパートなどの店でも作業簡略化のために、すべての進物ギフトに対して包装済みのものにのし紙を掛ける「外のし」対応が増えているという事情もあります。
デパートにお願いしても「外のし」になるケースもあるので、あまり神経質になる必要はないかもしれません。
自分で郵送対応する場合の注意点
「外のし」の品物を自宅から自分で郵送対応する場合は、配送の際にのし紙が汚れたり破れたりしないよう、上に紙を1枚のせてガードしてから梱包用のクラフト紙などで品物を包み、発送伝票を貼って送ると良いでしょう。
ご自分でのし掛けから対応したい方は、以下の記事内の情報を参考になさってください。
香典返しののしの印刷をしてみましょう|ご自身でのしを準備する方法
香典返しの郵送には手紙も添えて
香典返しを直接手渡す場合には、手紙(挨拶状、お礼状)を添える必要はありません。
ただ、郵送や宅配便で送る場合は、手紙を必ず添えましょう。
この際の文面も宗教によって異なりますので、以下にそれぞれの文例について解説します。
仏式の香典返しのお礼状文例
香典返しのお礼状は、本来「故人に代わって、お供えをしてくださった方にお礼のご挨拶をする」という意味があります。
文面には以下の4点を入れるようにしましょう。
1.会葬でお世話になったお礼
2.無事に四十九日法要を終えたことの報告
3.香典返しを送ることの報告
4.訪問せず略儀で済ませることへのお詫びと締めくくりの挨拶
正式な挨拶状は縦書きで、文頭の一字下げや句読点は用いずに、スペースや改行を用いて書きます。
故人に対する生前のお礼なども書きたいところですが、長文にはならないよう注意しましょう。
便箋が2枚になると「二重」になり、不祝儀であるため縁起が悪いとされています。
時候の挨拶などは不要で「拝啓」「敬具」を用いて作成し、以下のようにシンプルにまとめるのが一般的です。
拝啓 先日の(続柄) (名前)の永眠に際しましてはご丁寧なお心遣いを誠にありがとうございました 敬具 |
神式の香典返しのお礼状文例
仏教では四十九日法要が一つの区切りとなりますが、同様の位置づけとして、神道の場合は50日目に「五十日祭」を行うのが一般的です。
神道では本来、香典という風習がないため、香典返しという言葉はありません。
香典の代わりとなる「御玉串料」への返礼品として「偲び草」と呼ばれる、香典返しにあたる行為があります。
その際のお礼状としては、以下のような文面となります。
皆様のおかげさまで本日、五十日祭を相営みました。 つきましては偲草のしるしに心ばかりの品をお送りいたしますので、ご収めくださいますようお願い申し上げます。 |
キリスト教式のお礼状文例
キリスト教でも香典の習慣はありませんが、日本のキリスト教葬儀では「御花料」「ご霊前」「御ミサ料」と呼ばれる、香典に似た意味合いの金品を贈ることが多いようです。
キリスト教であっても、もらったお悔やみの金品には、お礼状を添えた返礼品を贈る必要があります。
ただ、キリスト教の場合は、仏教や神道のように「四十九日法要」「五十日祭」にあたる用語はなく、堅苦しい文章である必要もありません。
言葉遣いや文体などの決まりもないので、ご自分の気持ちを添えてお礼の品物を届けることを書いておけば問題ないでしょう。
その他、香典返しに添えるお手紙のマナーなど
もう一つ注意すべきマナーとして、手紙を入れる封筒は「一重にする」を選ぶことが大事です。
二重封筒は「不幸を繰り返す」様を連想させるため、縁起が悪いとされています。
その他、香典返しに添える手紙(挨拶状、お礼状)の注意点や、知らないと迷ってしまうマナー、文例などをさらに詳しく知りたい方には、以下の記事に概要や関連情報がありますので参考になさってください。
香典返しの挨拶状の正しい書き方や注意点を文例と共に詳しく紹介
仏教の香典返しのお礼状の書き方を例文と共にマナーまで詳しく紹介
キリスト教の葬儀ってどうしたらいい? マナーや香典返し、お礼状は?
家族葬でも香典返しは必要? 挨拶文の書き方や文例について紹介
遠方の郵送にも安心な香典返しのギフトは?
ここまで、遠方のお相手に郵送で香典返しを送った場合の注意点などを中心に見てきました。
ここからは、遠方の郵送・宅配便にも選びやすい香典返しのおすすめギフトをご紹介します。
オールマイティな人気の定番品として安心なのはタオル、洗剤、お茶などですが、ここではいくつかお相手別のおすすめ商品をピックアップしました。
ご家族や親戚には、高価格帯のものを
ご親戚など近しい関係の方々からのお香典は、高額になるケースが多いもの。
高価格帯のカタログギフト や、高級感のあるタオルセットをおすすめします。
・和風カタログギフト「凛」
香典返しのようにフォーマルな贈り物にぴったりのカタログギフト。
落ち着きのある表紙には高級感があり、ご年配の親戚への香典返しに最適です。
最大458ページ、掲載点数は約2,280点という豊富な品揃えが最大のポイント。
グルメ・温泉・雑貨・ファッション・ブランド品など、業界トップクラスの幅広い商品構成で、年齢性別を問わずどなたにもご満足いただけます。
人気ブランドのアイテムや日用品が揃うだけでなく、有名レストランのグルメ体験、穏やかな時間を過ごす温泉旅行、アクティビティなどの体験ギフトなどからもお選びいただくことができます。
16コースあるので、頂いた香典の金額に合わせることが可能なのも魅力です。
・今治謹製 紋様タオル
タオルギフトとして初の「グッドデザイン賞」を受賞した「今治謹製」ブランド。
「紋様タオル」はその「今治謹製」ブランドの一つで、高い吸水力と極上の肌触りを追求しています。
木目の美しい木箱に納めていますので、年配のご親戚にも喜ばれる逸品。
唐草文様と波紋様を手描きで描きおこしたジャガー織りの美しい織柄は、日本の粋を感じさせます。
木の温もりが嬉しい、高級感溢れるタオルギフトです。
フェイスタオル1枚から、バスタオル2枚セットまで、6種類をご用意しています。
職場や会社関係には、個包装のものを
職場や会社の同僚など連名でお返ししたいギフトには、個包装で分けやすい品物がおすすめ。
仕事中にほっと一息つける、ドリンクやスイーツの詰合せなどが喜ばれるでしょう。
・ドトールコーヒー ドリップ&スティックセット
ドリップとスティックが詰め合わされたコーヒーのセットは、大人数でも分けやすく飲みやすいギフト。
価格帯により、スティックのみのセット2種、ドリップとスティックとのセット2種の合計4種をご用意しています。
スティックはココア、ミルクティー、カフェオレが詰め合わされているので、コーヒーが苦手な方にもお楽しみいただけることでしょう。
目上や年配の方には食品など
目上や年配の方などシルバー層には、食べなれたお菓子や食品、消耗品がおすすめ。
落ち着く和風の品物が選べるカタログギフトなども喜ばれます。
・お茶漬け・有明産海苔詰合せ「和の宴」
日持ちがする食品として、お茶漬けの素や、海苔の詰合せは年配の方々も食事に取り入れやすいため人気のある香典返しです。
リーズナブルなイメージがあるかもしれませんが、本ギフトセットは6種類からお選びいただけます。
定番の梅茶漬けや海苔茶漬けなどは、もちろんすべて個包装なので、お一人暮らしの方にも負担なくご賞味いただける詰合せ。
軽くて持ち運びしやすいのも、ご年配の方には嬉しいポイントです。
・個性派カタログギフト「まほらま メイドインジャパン」
日本の伝統や和風の品物が好きなご年配の方におすすめのカタログギフト「まほらま メイドインジャパン」。
7コースが揃うので、高額のお香典を頂いた方へのお返しにも贈りやすい価格帯です。
香典返しにも違和感のない落ち着いた表紙デザインで、中面はまるで雑誌のような構成なので、商品を選んでいただいた後は読み物としてもお楽しみいただけます。
日本人の技と伝統、丁寧さとおもてなしの気持ちを贈りたい方におすすめ。
洗練された日本の工芸品(器、小間物、染色物、装具、道具など)が満載で、ご年配の方にもきっとご満足いただけることでしょう。
若者層にはスイーツやカタログギフトなど
若者層には、消え物のスイーツや使いやすい消耗品が喜ばれるでしょう。
カジュアルな雰囲気の品物が選べるカタログギフトなどもおすすめです。
・アニマルドーナツ
動物をモチーフにした「アニマルドーナツ」は、プレーンやイチゴ、チョコ、抹茶などの味が楽しめる焼きドーナツです。
まるい穴から動物たちが顔を覗かせる、そのキュートな見た目から若者に人気のスイーツ。
しっとり感を残してオーブンで焼き上げているので、一般的な揚げドーナツよりぐっと油分も控えめです。
見た目や味も満足できる上、パッケージは個包装で小分けしやすく保存にも便利。
とても可愛らしいボックスに収められているので、食べた後は小物入れなどに使っていただけます。
若い女性の好みがわからない……と困っている方にもおすすめの香典返しです。
・個性派カタログギフト 「BEAMS DESIGN CATALOG GIFT」
セレクトショップの先駆け「BEAMS」が手掛ける「BEAMS DESIGN」の、ハイセンスな生活雑貨やグルメが揃ったカタログギフトです。
店頭では販売していない「BEAMS DESIGN」オリジナル商品や、BEAMSスタッフのセンスでセレクトされたアイテムがぎゅっと詰まっています。
3コースご用意があり、男性にもお選びいただきやすいギフト。
ありきたりなカタログではつまらないと感じる方におすすめの、香典返しギフトにぴったりな特別な1冊です。
個性派カタログギフト「BEAMS DESIGN CATALOG GIFT」
その他、ギフト専門店がおすすめする香典返し
ここまでお相手別に、郵送におすすめの贈り物を見てきました。
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タオル、洗剤、お茶などの定番品については、以下よりご覧ください。
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