香典返し!渡す時期が早い場合、遅い場合、金額についても解説!
自分の身内が亡くなれば、誰でも経験する葬儀ですが、これはとても手間のかかる大変なことです。通夜、告別式を行うだけでも大変なのに、さらに香典返しの手配が待っています。
葬儀に参列した人へのお礼として渡されるのが
香典返しです。忙しい中を、故人とのおわかれに来てくださった人々には、誰でもきちんとお礼の気持ちを表したいはずですが、いざ葬儀の場面になるとじっくりと考える余裕はありません。忙しいまま葬儀が終わってしまったという人は、今でも疑問を抱えているかもしれませんね。香典返しを渡す時期がよくわからないというのも、そんな疑問の1つでしょう。きちんとお礼の気持ちを表すためにも、まず渡す時期をハッキリとさせましょう。
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・巻紙
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香典返し、いつ渡す?基本の時期を覚えよう!
かつては遺族が喪に服す時期が終わってから、参列してくれた人々に香典返しを渡しました。詳しくいうと、仏教での四十九日法要が終わった後、忌明けをした後です。
仏教では、故人が亡くなった日から49日目までは忌中といい、喪に服す期間でした。忌中の最後の日に四十九日の法要を行うことで、故人の魂が旅立つと考えられ、喪に服す生活も一区切りつきました。喪に服す生活が終わることを忌明けといい、遺族も徐々に普通の生活に戻っていきました。
忌明けの時期に無事に仏事が終わった報告とともに、葬儀のときにお世話になったお礼を伝えることが目的だったので、香典返しは遺族が相手のお宅に持参するものでした。最近では昼間は自宅にいない人も増えましたし、訪ねる方も時間に余裕がない人が増えたため、宅配便などで届ることが多くなっています。
届け方は変わっても、香典返しがお礼の気持ちを伝えるためであることに変わりはありません。目的がわかると、忌明けの後に渡すというのもよく理解できますね。
渡す時期は宗教で違う?遅いのはダメ?
仏教では四十九日法要が終わると忌明けですが、例外は浄土真宗です。浄土真宗では、亡くなった人はすぐに仏になるため、初七日が済んでから1カ月以内に香典返しを渡します。 仏教を除くと、他の宗教には香典返しは存在しませんでしたが、日本での葬儀になくてはならない存在だったために、徐々に神道やキリスト教でも取り入れられたようです。
神道では亡くなってから50日目の五十日祭、キリスト教のカトリックは30日目の追悼ミサ、プロテスタントは1カ月後の昇天記念日が香典返しを渡す節目の時期です。
宗教 | 香典返しを渡す時期 |
浄土真宗 | 初七日が済んでから1カ月以内 |
神道 | 亡くなってから50日目の五十日祭の後 |
カトリック | 30日目の追悼ミサの後 |
プロテスタント | 1カ月後の昇天記念日の後 |
どの宗教でも仏教に習って、葬儀からある程度の時間がたって、普通の生活に戻る頃に渡すということは共通していますね。微妙に日程は違いますから、時期を間違わないために、まず自分の家の宗教と宗派をきちんと確認しておくことが必要です。特に仏教の場合は、宗派まではわかっていない人が多いですから注意してください。 また、香典返しが遅くなりすぎると、葬儀に参列してくれた人に心配をかけてしまいます。忌明けの後、1カ月を目安に届けましょう。 葬儀に参列してくれた人は、遺族のその後も気にかけていますから、ぜひ最適な時期に、しっかりとお礼の気持ちを伝えてください。
早い!即日返しはマナー違反?
最近の葬儀では即日返しが増えています。葬儀の当日に、すべての人に香典返しを渡す方法が即日返しです。従来どおり忌明け後に渡す方法に比べて、1カ月以上の差ができますから、香典返しの時期に早い、遅いという差ができたきっかけになったようです。
即日返しは時期が早いために、マナー違反を心配する人がいるかもしれませんが、今は日本中で定着しています。マナー違反の心配はまったくありません。即日返しのメリットは、一人ひとりに手渡しができることです。手渡しすることで、お礼の気持ちが表せますし、宅配便を利用するときの配送料や配送の手間もかかりません。
即日返しなら、葬儀の当日にやるべきことの大部分が終わることも、大きなメリットです。香典返しが済んでいれば(完全に終わっていることはないかもしれませんが)、忌明けの後は本当にホッとできるはずです。少しでも早く負担が軽くなれば、悲しい上に忙しい遺族の気持ちも軽くなるでしょう。
ただし即日返しでは、事前に品物を用意するわけですから、すべて同じ品物です。高額の香典には、用意した品物では金額が釣り合わないことがあるので、後からほかの品物を届ける手間がかかることは忘れてはいけません。
また、即日返しは、会葬御礼と間違われることがあります。会葬御礼は、葬儀に足を運んでくれたお礼として渡すもので、香典を出したかどうかには関係がありません。会葬御礼との違いをよく説明して、参列者にわかってもらうことが大切です。
香典返し!金額を決めるためには相場を知る!
香典返しでは、時期だけでなく金額も重要です。金額が決まらないと、品物もえらべないので先に進めません。金額を決めるためには、相場を知る必要があります。相場は、香典の半額から3分の1くらいの金額で、半返しといわれています。年齢や立場で決まるのではなく、相手の香典の金額によって決まるのが、香典返しの金額です。
昔、もらった香典の半額で葬式をして、残った半額で参列してくれた人にお礼をしたのが半返しの起源といわれています。葬儀だけでなく、お返しを考えなくてはならない、すべての場合で通用します。 相場がわかっているなら、簡単に思えますが、香典の金額は人の立場や年齢で変わるため、一人ひとりの参列者の香典の金額を確認して、金額に釣り合った品物を渡すという手間がかかります。
即日返しでも、用意した品物と香典の金額が釣り合わない場合は、後から別の品物を差し上げて調節しています。こう書いていると、何だかとても面倒な印象を持たれるかもしれませんが、一般的に香典として出されることが多いのは、5千円から1万円の金額です。この金額を想定した品物を用意しておけば、問題がないことが多いです。
でも、相場を知っていれば、香典返しの金額を決めるときに迷わなくてもよいし、急に高額な香典を受け取ったときにも対応ができるはずです。香典返しをする前には、ぜひ相場を知っておいてください。
ただ、相場は確かに大切ですが、気にしすぎなくてもよい場合があるので、次に紹介します。
高額な香典なら、相場にこだわりすぎないで!
葬儀を行う人は、香典返しが少なすぎることを心配しますが、香典は遺族を援助したいという気持ちで出されるものです。高額な香典には、3分の1(場合によっては4分の1)くらいの金額でも十分です。
高額な香典をくださるのは、故人と関係が深い人が多いです。援助をしたいという気持ちも大きいでしょう。相場にこだわりすぎて、高額なお返しをするのでは、せっかくの援助の気持ちがムダになったと思われるかもしれません。それはお互いに悲しいことです。相場に縛られるのではなく、香典返しの金額を決めるための目安として考えるとよいでしょう。
ただし、葬儀に関するしきたりやマナーは地域によってかなり違います。不安があるときは、一度まわりの年長者に相談してみましょう。
香典返しをしなくてもよい場合!必ずあいさつ状を出そう!
香典返しは、葬儀に付き物ですが、やはり例外があります。一家の働き手を亡くした場合や、そうでなくても相手が香典返しを遠慮するとハッキリと意思表示をしている場合などは、無理に渡さなくてもよいでしょう。先ほども紹介したとおり、香典には遺族を援助する意味があるので、そのような申し出には遠慮なく甘えてください。
ただそのような場合でも、必ず忌明け後に、あいさつ状を出しましょう。香典をどのように使うかをハッキリとお知らせするのが、葬儀に参列してくれた人へのマナーです。あいさつ状を出すことで、葬儀の後の様子も知らせ、お礼の気持ちを伝えることもできます。心配してくれた人たちに、あいさつ状はきっと喜んでもらえるはずです。
まとめ
- 香典返しを贈る時期は?
忌明けの法要が終わってから1ヶ月以内に贈りましょう。 - 贈る時期の宗教ごとの違いは?
仏教……四十九日法要が終わった後(※浄土真宗は初七日が済んでから1カ月以内)
神道……亡くなってから50日目の五十日祭
カトリック……30日目の追悼ミサ
プロテスタント……1カ月後の昇天記念日 - 即日返しとは?
葬儀の日に、すべての人に香典返しを渡す方法です。用意した品物と香典の金額が釣り合わない場合は、後から別の品物を贈りましょう。 - 香典返しの相場は?
半額から3分の1くらいの金額です。高額な香典には、3分の1や4分の1くらいの金額でも十分です。 - 相手が香典返しをハッキリと遠慮した場合は?
無理に渡す必要はありません。そのような場合は必ず忌明け後に、あいさつ状を出しましょう。
今回の記事で、香典返しをする時期が、宗教や宗派によって違うことがわかりました。葬儀のときには、自分の家の宗教について再確認をしましょう。また最近ではすっかり一般的になっている即日返しや、金額の相場などもお知らせしました。記憶の片隅に残っていれば、いつか役に立つときが来るかもしれません。
あまり考えたくないことですが、葬儀は誰でも必ず経験するし、香典返しについても、思い悩むことがあるでしょう。だから何事もない、今から少しでも知っておくことが大切です。それが、いつかきっと助けになるはずです。