香典返しにはお礼の手紙を添えよう!親戚に送る場合のマナーと書き方について解説!
香典や供物などをいただいたら、お返しに「香典返し」の品物にお礼状を添えるのが一般的なマナーとされています。香典返しは親族や友人など様々な贈り先がありますが、今回は親戚に送る香典返しのお礼状の基本的なマナーや書き方のポイントについて解説します。具体的な例文も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
香典返しにお礼状が必要な理由とは?
葬儀に参列してくださった方や香典や供物などをいただいた方に、感謝の気持ちを伝えるためのお礼状。
お礼状は、基本的には香典返しに添えるのがマナーとされています。
ただし、香典返しを直接手渡しするのであれば、口頭でお礼を伝えることができるのでお礼状は不要です。
香典返しに添えるお礼状は、郵送する場合などに必要となるものです。
親戚へのお礼状には格式が高い「奉書」式がおすすめ
香典返しのお礼状は「奉書」式、「のし一体型」、「カード」式があります。
より丁寧で最も格式が高いのは「奉書」式です。親しい親戚の方へは「奉書」式のお礼状を送るのが適しているでしょう。
「奉書」式は正式な挨拶状とされるもので、和紙にお礼を書き縦型の封筒に入れるタイプで高級感のある仕上がりになります。
一般的に「奉書」式に用いられる紙は、上質の白い和紙です。
和紙は文房具店などで購入することができ、巻紙タイプのものであれば必要な分だけを切り取って使えます。
便せんを使用する時には、一枚に文章が収まるように書くのがマナーとなっています。
「奉書」式は、毛筆を使って手書きで書くのが望ましいですが、お礼状の送り先が多い場合などは印刷しても問題はありません。
また、筆や墨を使い慣れていないなどの理由で手書きをすることが難しいという場合には、文章に迷った時にも相談できる香典返しのギフトやアイテムを取り扱う専門店を利用しても良いでしょう。
専門店であれば香典返しのお礼状のテンプレートが豊富に用意され、フォーマットに沿って入力すればオリジナルの文章でお礼状を作成することも可能です。
親戚へ送るお礼状の基本的な構造とは?
お礼状には一定のルールがあり、手紙を書くことに慣れていなくても基本的な構造とルールに沿って書けば、文章を書くのが苦手な方でも文章がまとまりやすくなるでしょう。
遺族の方が言葉を吟味して選んだ丁寧なお礼状は、より気持ちが伝わります。
香典返しのお礼状の基本的な構造は下記の内容になります。
会葬や香典へのお礼のあいさつ
会葬してくれた方は忙しい中時間を作って葬儀に参列してくれていますし、香典やお供えものなどでも決して少なくない金額を費やしています。
まずは、会葬や香典への感謝の気持ちを伝えましょう。
法要が無事に済んだことの報告
香典返しの品物は四十九日の法要が終了したタイミングで送ることが一般的です。
お礼状には法要を行った日程と、無事に終了したことを報告します。
生前のお礼
親戚の方であれば、生前にお付き合いがあったりお世話になったりすることもあったでしょう。
生前のお礼を伝えることも大切なポイントです。
挨拶とお礼が手紙であることのお詫び
本来であれば、香典返しは直接お会いして手渡すのがマナーです。
しかし、遠方から葬儀に参列してくださった方や直接手渡しができない場合などは、香典返しに添えてお礼状を送ることになります。
挨拶とお礼を手紙で済ませることのお詫びは必ず入れましょう。
香典返しの品物を贈ること
香典返しの品物を贈ることについても触れておきましょう。
また、親しい間柄の方へは近況報告などを添えても良いでしょう。
お礼状を書く時のマナーと注意点について解説
お礼状は、何を書くのかも大事ですが、書いてはいけないものにも配慮が必要です。
基本的なマナーと注意点についてみていきましょう。
句読点を使わない
香典返しの品物に添えるお礼状を書く際の注意点として「、」や「。」などの句読点を打たないということがあります。
墨と筆を使って文字を書いていた時代には、文章を書く際に句読点を使っていませんでした。
香典返しのお礼状に句読点を使わないのは、句読点を使う必要のなかった昔の名残とも言われています。
特に目上の方や年配の方には、気をつけましょう。
また、句読点があると、文章の流れが一旦止まりますが「法要がつつがなく終わりますように」という意味から、流れを止めないためという説や、読み手を補助するために句読点を使うのは、読み手に対して失礼だからという説もあります。
時候の挨拶を入れない
お礼状には、時候の挨拶を入れずに「拝啓」や「謹啓」で始めて「敬具」や「敬白」で締めます。
一般的に丁寧な手紙には時候の挨拶を入れますが、香典返しのお礼状は忌明けを報告し香典のお礼を伝えるための手紙なので、時候の挨拶は不要とされています。
「敬具」や「敬白」のあとには日付と喪主の名前を記載します。
忌み言葉を使わない
日本語には忌み言葉といって、葬儀や結婚式などの特定の場面で使用を控える言葉があります。
忌み言葉には、「死」や「生」など不吉な意味を連想させるものや、不幸なことが続くことを連想させる重ね言葉などがあります。
「ますます」や「次々」といった重ね言葉は、お礼状では使わないようにしましょう。
使う際には、「ますます」を「さらに」といった同じような意味を持つ言葉と言い換えると良いでしょう。
便せんを使う時に一枚に書くことや封筒は二重封筒でないものを使うことなども、不幸が続くということを連想させるという理由からです。
弔事には二重のものは避けると良いでしょう。
送る相手によって内容を吟味する
香典返しのお礼状は、送る相手によって内容を変えることも必要です。
お礼状の文章に「ご多用中のところご会葬をいただきありがとうございました」や「葬儀の際には」という一文を入れると、香典やお供え物は贈っても葬儀に参列していなかった人に対しては失礼な文章になってしまいます。
お礼状は、葬儀に参列したかどうかをしっかり確認してから書くと良いでしょう。
送る相手に関わらず敬語表現を使う
お礼状は、送る相手の立場や年齢に関わらず、敬語で統一すると良いでしょう。
「御礼」「御挨拶」など敬語表現として接頭語に「御」をつけることが一般的ですが、お礼状は句読点を使わないこともあり、漢字が続くと読みにくくなる場合があります。
漢字が続いてしまう時には「お礼」「ご挨拶」のように平仮名にすると読みやすくなりますし、印象も柔らかくなります。また、亡くなったことを「逝去」と書くのを見かけますが、「逝去」は亡くなった人に対する敬語表現になります。
香典返しのお礼状は身内が亡くなった場合に送るものなので、お礼状に「逝去」という言葉は使わない方が無難です。
墨の濃さは地域の習慣を確認する
香典返しのお礼状に使用する墨の濃さは、通常の濃さで問題はありません。
ただし、地域によっては薄墨を使うところもあるので、家族や地域のしきたりなどに詳しい方に確認してからお礼状を書くようにしましょう。
親戚へ香典返しのお礼状を手紙で送る場合の書き方と例文
香典返しのお礼状は、テンプレートを印刷したものでもマナー違反にはなりません。
しかし、生前お世話になった親戚の方や高額の香典や供物をいただいた親戚の方などには、オリジナルのお礼状で感謝の気持ちを伝えるのが望ましいでしょう。
故人との思い出や生前のエピソードを交えると、より気持ちが伝わります。
お礼状は、宗教や宗派によって使う言葉が違ってくるので気をつけてください。
故人の名前は、俗名だけをフルネームで記載する場合や「亡父」「亡祖母」といった関係性を記載する場合もあります。
「儀」は、付ける場合と付けない場合がありますが、「儀」には「こと」「に関して」という意味があるため付けることで丁寧な印象になります。
一般的なお礼状の例文は以下になります。
拝啓
この度父(故人の俗名)儀死去に際しましては過分なお心遣いをいただき誠にありがとうございました
お陰をもちまして滞りなく四十九日の法要を済ませることができました
生前毎年のように行っていた皆様との旅行を楽しみにしていた父の姿を思い出します
長い闘病生活になりましたが闘病中も「また旅行に行きたい」「今度は海外旅行にも行ってみたい」と申しておりました
残念ながら楽しみにしていた旅行へは行けませんでしたが父が最期まで希望を持てていたことは幸いでした
親しい皆様に見送られ父もきっと喜んでくれていることでしょう
ささやかではございますが心ばかりの品をお送りいたしますのでどうぞお納めください
これからも何かとお世話になることと存じますが何卒よろしくお願い申し上げます
本来であれば直接ご挨拶にうかがいお礼申し上げるところ略儀ながら書中にてご挨拶申し上げます
敬具
令和〇年〇月〇日
氏名
香典返しに添えるお礼状にはマイルームのメッセージカードもおすすめ!
香典返しに添えるお礼状にはルールやマナーがあり、送り先に応じて内容を変えることが必要な場合もあります。
手書きのお礼状を書く場合は、墨の濃さなどにも注意しましょう。
また、お礼状の送り先が多い場合や手紙を書くのが苦手な場合には、印刷したお礼状でもマナー違反にはあたりません。
お礼状で困った時には、マイルームで提供している無料メッセージカードのサービスを利用するのもおすすめです。
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